日曜日のヒーローたち

仮面ライダー○騎。忍風戦隊ハ○ケンジャー。日曜の朝の二大ヒーローで僕が覚えてるのはこの2つですが、その2つですら正直記憶が曖昧です。しかし重要なのは「どんなストーリーだった」とかじゃなくて、「カッコよかったか」だと思うんです。僕はそれも覚えていませんけれど。

 

僕は「正義のヒーロー」について疑問を持ってます。元々子供は戦隊モノ・仮面ライダーは好きじゃありません。だって最初は知らないもの。それは当然ですよね。しかし大人のゴリ押しで強制的に認知させられて「カッコイイ」などと思わされるわけですね。なぜ大人が意気揚々と存在しないものをさも存在するように騙り子供を騙すのか。最終的には「現実を見ろ」とか言って取り上げる予定の夢をなぜ与えるのか。

 

今回、「正義のヒーロー」が子供たちに与える影響について考えていきたいです。良いですよね。僕の自由ですし。

 

1つ目は「社会的道徳の教育」です。悪い事をしたら罰せられる。実にシンプルで分かりやすく教えてくれます。子ども自身が率先して視聴していくので、その効率の良さたるや学校のそれを凌駕します。大人のゴリ押しも分かるというものです。

2つ目は「幼児と少年の切り替え」です。アカレンジャー仮面ライダーに夢中になりお友達となりきりごっこをしていた男の子も、おそらく小学校の高学年、または中学生になってはライダーごっこはしないと予想されます。もっと大きいお友達でもそれを行う人はいますが、それは例外として一般的に「オタク」と称される少数精鋭に分類されると思うので今回は考えません。

なぜライダーや戦隊への熱烈かつ盲目的狂信が醒めるのか。それは「悪の組織なんて無い」という現実に向き合い始めるからです。そうなると正義のヒーローの存在意義が崩壊します。なので「戦隊モノ・仮面ライダーが好きだなんてのは、まだ現実に気がついてなくて幼稚だ」というような「圧力」、「周りの目」にやられてしまうのでしょう。

幼児は大人から与えられた「夢」を自らの選択で脱ぎ捨て少年へと羽化し、現実と向き合い、現実と向き合う所作の中でこの社会で生きていく覚悟を持ち始めます。それが「幼児と少年の切り替え」であり2つ目の影響。

 

一般的に挙げられる影響は以上の2つでしょう。ただし2つ目の中には隠された3つ目の影響があると考えます。

 

それは「悪の組織は無いんだ」と思い込ませる影響です。もちろん番組で出るような悪の組織は現実にはありません。怪人は居ないし怪獣も居ないです。では僕の言う悪の組織とはなにかと言うと、ざっくり言えば「抗う相手」です。つまりはこの世界ですね。

 

少年とは「夢」を自ら脱ぎ捨てた者です。自ら望んで「正義のヒーロー」への羨望を捨てた。本人はその行動に疑問を抱きません。なぜなら自ら選択し行動したことであり、さらに加えて周囲も肯定しますから。疑問の余地がない。

「正義のヒーロー」、つまるところ「悪に立ち向かう姿」は「幼稚だ」という「否定」を肯定してしまった少年は、立ち向かうということに対して羞恥を感じます。あるいは一度憧れたものを否定されたトラウマとでも言うのでしょうか。良いように言えば「学び」でしょうが。「カッコいい」と思っていたものが「カッコ悪い」だなんてトラウマでしょう。とにかくなにかと戦うことを放棄することに慣れていきます。

3つ目の影響の真の名は「悪の組織なんて居ないと思い込ませること」ではなく「抵抗を棄てさせること」ですね。

 

そして恐ろしいことにこれは日本男児の数だけ存在するのです。つまりは社会現象です。誰がこんな社会にするのでしょう?無抵抗主義を蔓延らせて喜ぶのは誰でしょう?皆さんはもうお分かりですよね。

ガ〇ホーです。

 

パ〇ドラがとんでもないハイパーインフレーションを引き起こし続けているのは辞書にも記載されているほど有名ですが、ここ最近は特にひどいです。思うところ多々ありますが、特にイカれてると思うのは「強い新キャラ出すから消費魔法石を多くするね」理論です。

 

まず「強い新ガチャキャラの登場」の時点でユーザーには不利な出来事です。何故ならガチャを新規で回さなければならないからで、基本的には不利な現象です。しかしそれをあたかも有利現象のように謳い「その代わり値上げします」とはどういうことなのか。マイナスをプラスで打ち消すなら分かりますがマイナスにマイナスを重ねるとは何事か。当時の僕は困惑しました。まるで古典落語の壺算を見ているかのようでした。

そして僕が真の恐怖を抱くのはユーザーの反応でした。曰く、「あのガチャは強いのが出るから嬉しい」。ヤバいなと。

 

なんでこんなことになっているんだと僕は激怒しました。必ず、かの邪智暴虐の王を除かねばならぬとは思いませんでしたが、この時に僕の中で1つの仮説が生まれたのです。それは「無抵抗主義を蔓延らせる『正義のヒーロー』一派とガ〇ホー社の癒着」でした。あのユーザーのヤバヤバしい受け身的な反応を見れば、東〇が発する無抵抗主義のステマプロパガンダに完璧にハマっており思考がマヒしていることは確実です。これを食い止められるのは、これに気づいているのは、僕しか居ない。そう、形は違えど「悪の組織」は存在したんです。

やっつけられるのは───僕しかいない……‼︎

 

しかし見計らったようにやって来たのが「仮面ライダー×パ〇ドラコラボ(魔法石6個)」でした。この瞬間僕は悟りました。これは「もう隠す気など無いぞ、誰か気づいたとしても手遅れだぞ」という勝利宣言なのだと。

 

僕は敗北を悟り無念に身が震えました。そしてその瞬間、まさに抵抗力が奪取されてゆく脱力感、無力感を噛み締めました。やはり巨大権力には勝てない。日本という国は少数に多数が支配される、歴史に見る「王国」化してしまうという危機を覚えながらも同時に何もすることは出来ないという絶望を僕は認知し、本当にこの世に居ないのは「悪の組織」ではなく「正義そのもの」なんだ、と悟りました。

 

という夢を見ました。真・極練の闘技場が勝てないのでどなたか助けて欲しいです。